土作りをさらに発展させましょう! その弐 堆肥・肥料など
良い「ボカシ肥」は味噌(みそ)や醤油(しょうゆ)のにおいがポイント!
◆肥料の質を見極めるにはどのような方法があるのでしょうか。
農家が手作りをすることも多いボカシ肥(アミノ酸肥料)については、
仕上がった状態は「食べたくなるような甘い香りの肥料」という表現を見ることがありますが……。
ボカシ肥など発酵肥料を作るときに、原料のあちこちにカビが発生して甘いにおいがしてくると、
「完成した」と思ってしまう農家は少なくありません。でも、甘いにおいの状態で使うのは心配です。
なぜなら、カビの仲間は有機物分解の初期に出てくる微生物で、甘いにおいの状態はまだ発酵の途中なのです。
生の状態に近い有機物が残っています。これを土に入れてしまうと、
土壌病原菌が増殖して作柄が不安定になってしまう可能性があります。
──では、どのようなアミノ酸肥料がベストなのでしょうか。
なぜボカシ肥をアミノ酸肥料と呼ぶのか。その理由がここにあります。
甘いにおいがするのは、分解しやすいデンプンなどがカビによって甘酒のようになっている状態です。
このときはまだチッソが少なく、アミノ酸が十分に作られていない可能性があります。
アミノ酸(チッソ)はタンパク質を分解することで得られるため、もっと発酵を進めなければなりません。
発酵が進むと、味噌や醤油のようなにおいがしてきます。
タンパク質がアミノ酸にまで分解された証拠で、このにおいが仕上がりを判断するポイントです。
甘いにおいがしているときは、糖が作られた状態。ここからその糖をエネルギー源にして初めてタンパク質を分解する微生物が活躍できます。ここまで発酵が進めば、この微生物が持っている酵素で、タンパク質をアミノ酸に分解してくれるというわけです。
アミノ酸肥料は熱湯に入れて質を知ろう!
──アミノ酸肥料は市販されているのでしょうか。どうやって良い肥料を見分けたらよいでしょうか?
「アミノ酸肥料」という名前ではなく、「◯◯発酵肥料」「◯◯ぼかし肥料」などの商品名で販売されています。
質を見極めるポイントはにおいです。
味噌や醤油の匂いに少しアンモニア臭が混ざっているものや、魚介が原料の場合はダシや鰹節に似た匂いがするもの、
焼酎の搾りかすなどが原料なら香ばしいにおいのするものが質の良いお勧めです。
市販の発酵肥料を入れたコップに熱湯を注ぎ、判断する方法もあります。
熱湯を入れた後にしばらく放置して、底から水面にかけて濃い色から薄い色へグラデーションになっていれば、
有機栽培向きのアミノ酸肥料です。
これは、比重の違うさまざまな物質が溶け出しているためです。
一方で、液全体の色が薄く底面近くだけがグラデーションになっている場合は、
アミノ酸肥料としては発酵や分解が不十分な状態です。
堆肥の質もこの方法で分かります。
牛ふんの多い堆肥はNG?
──堆肥は牛ふんが入ったものを使っている人も多いですね。
畑での土作りの場合、最初に必要なことは土をやわらかくすることです。
耕すだけではなく、二酸化炭素を発生できる稲わらや殻、落ち葉のような「セルロース型堆肥」を投入することが必要です。
つまり炭酸飲料のように中からぶわっとガスが出る状態やふかふかのパンみたいに隙間(すきま)が空くとイメージしてください。
牛ふんと稲わらを混ぜた堆肥作りでは、昔は稲わらの割合が多い堆肥が主流でしたが、現在は牛ふんの割合が多い堆肥が主流です。
しかし、分解の過程で二酸化炭素を発生させて土を膨らませるブドウ糖が多いのは、稲わら。
ですから、昔は土が柔らかかったのです。
畑の土をやわらかくするためには、ブドウ糖が多い資材を使ってセルロースを重視した堆肥作りが必要です。
だからといって、牛ふんが必要ないわけではありません。
牛ふんはタンパク質(チッソ)を多く含むので、分解していく過程で微生物の体の原材料となるアミノ酸になります。
堆肥は「中熟堆肥」がベスト!
──堆肥は「完熟堆肥」が良いと聞いたことがありますが……。
分解が進んでいない未熟堆肥はかえって作物の害になりますが、反対に分解が進みすぎて力のない堆肥もあります。
土は良くなっても、土壌病害虫には対抗しきれません。
力のない堆肥とは、水を加えても発酵しないほど分解が進んでいる状態のものです。
完熟堆肥は分解できる有機物(糖類)そのものが少なくなっているので、養分を作ってくれる有用微生物(※1)の数も意外と少ないのです。
理由は明白で、有用微生物が増えていくためのエサがなくなってしまっているからです。
※1 有機物を分解して土の団粒化を促すもの、植物が吸いやすいように肥料を分解してくれるもの、空気中のチッソを植物の根に供給するもの、病原菌の繁殖を抑えるものなどさまざまな微生物が存在します。 APEX-10 エーペックステンはこの微生物の種類の多さも特徴の一つです。
──どれくらい発酵した堆肥が良いのでしょうか?
完熟堆肥の少し手前の「中熟堆肥」です。「中熟堆肥」は、有用微生物の数も多く、エサとなる分解途中の有機物も多いのです。
土壌病害虫を抑えられる堆肥の条件は有用微生物の数が多く、エサがあることです。
仕上がった堆肥は乾燥しているので、有用微生物は休眠中ですが、周りにエサは豊富にあります。この中熟堆肥を畑に投入すると、土の水分を得て有用微生物が休眠から目覚めます。エサが周りにあるので有用微生物はすぐに増殖を始め、勢力を拡大していき、3週間ほどで土全体に広がって、土壌病害虫を抑えこんでくれるのです。
ただし、未熟堆肥の場合、微生物が周りにある窒素を奪ってしまい、
一時的に「窒素飢餓」という現象を起こしやすく、またその醗酵で出るガスが作物の根を傷めることがあるので最低限の注意は必要です。
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