天然腐植酸と再生腐植酸の違い & 腐植酸の効用
先日、国内最大の農業協同組合の担当者より、
種類と違いを教えて欲しいと依頼され、このブログを書くに至りました。
天然の液体腐植酸に関しては、現時点で『APEX-10 エーペックステン』しかありませんので、
さほど意識はしていなかったのですが、腐植関連の農業資材を調査したところ、本当に沢山あって驚きました。
そんな中驚いたのが、実際にヒアリングを進めていくと、
農業の最先端で働く人々が『天然腐植酸』と『再生腐植酸』の違いを理解していないのはもちろん、
腐植酸自体に違いがあるということ、またその働きについてほとんど理解されていないケースが多いことに驚きました。
大枠としての概略程度の説明になりますが、ご参考になれば幸いです。
さて腐植酸は大きく「天然腐植酸」と「再生腐植酸」に分類されます。
まず「天然腐植酸」から見て行きましょう。
『 天然腐植酸 』
生成過程は、以下の三通りになります。
① 動植物の遺体が地表の土壌中において土壌微生物によって分解、変成、さらに合成等を経て生成する。
② 古代の動植物が深く地中に埋もれ石炭化の初期で、炭化があまり進まない段階で生成する。
褐炭(亜炭)に多く含まれる。
③ 古代の動植物がいったん石炭化された後に風化が進む段階で生成する。いわゆる風化炭に含まれるもの。
この3つの生成過程によって、さらに土壌腐植酸 と 石炭系腐植酸に分けられます。
①が土壌腐植酸、②と③が石炭系腐植酸です。
商品と流通している天然液体腐植酸は、APEX-10 エーペックステンのみです。
APEX-10 エーペックステンは、土壌腐植酸が年月を経て液状化したものを、
一旦、固形部分と水分に分離し一定濃度に調整したもので、一切加工していません。
その為、腐植以外に数万種類の微生物が存在し、土壌を自然な形で活性化してくれるのです。
これは、同じ天然腐植酸の商材でも固形の天然腐植酸と天然液体腐植酸の大きく違う点です。
『 再生腐植酸 』
再生腐植酸は、工業的に得られる腐植酸を指します。
一応、原料は生物由来のもので、通常は亜炭や褐炭などの若年炭類※を酸化分解して製造されています。
この再生腐植酸の中で代表的なものは、酸化剤として硝酸を用いて製造されるニトロフミン酸です。
現在、日本国内において工業的に製造されているのはニトロフミン酸だけとなります。
※(地中に堆積した動植物が時間をかけたにも拘らず、石炭化への変成が不充分で原形をまだとどめている有機物のこと。
炭化度が低く、発熱量が低くいために燃料として不適当な物質)
一般に石炭には腐植酸が含まれていませんが、風化および酸化作用を受けることにより、
アルカリ可溶の黒褐色の無定形物質が形成され、これが、カルボキシル基を含有していて腐植酸に類似しているので、
再生腐植酸といわれています。
◆腐植酸の効用
1. 土壌陽イオン交換容量(CEC)を大きくしてくれます。
土壌中の腐植酸は、粘土鉱物粒子の表面に吸着して複合体になったり、
アルミニウム、鉄などの酸化物や水酸化化合物と結合して難溶性の化合物を形成したりして、
土壌コロイドとして存在しています。
粘土鉱物粒子と腐植酸との結合で生成した土壌コロイドは表面に負電荷が増えて陽イオンを保持する能力が高くなるのです。
陽イオン保持能力の増え方は 1+1=2 の単純な算数和ではなく、それ以上の相乗効果が表れることが実証されています。
土壌陽イオン交換容量が大きくなることにつれて、保肥力が増大するほか、酸度およびアルカリ度の緩衝作用もあるので、
酸性土壌の改良にも効果があります。
2. 耐水性団粒を増やす
腐植酸は粘土鉱物粒子の表面に吸着されて、接着剤のように粘土粒子同士をくっ付けて団粒を作ります。
幾つかの鉱物粒子同士がくっ付いて小さな団粒(ミクロ団粒)ができ、
次に小さな団粒がくっ付いて大きな団粒(マクロ団粒)ができ、さらにそれらが複雑にくっ付合うことで
より巨大な団粒(粗大団粒)ができます。
腐植酸の存在によりできた団粒は耐水性があり、形成したマクロ団粒と巨大団粒を安定的に存続することに重要な役割を果たしています。
3. 土壌微生物を増やす
腐植酸は有機物であるため、土壌微生物の棲家とエサとして利用されます。
APEX-10 エーペックステンは、そもそもが天然の液状化した液体腐植酸なのでAPEX-10 エーペックステン自体に
数万種類以上の微生物が存在しています。(検査済)
腐植酸には土壌微生物多様性の維持と有益微生物の増殖による土壌病原菌への拮抗作用を通じて、
植物の病害や生育不良を抑制する効果があるのですが、数万種類の微生物が生きているAPEX-10 エーペックステンが
より効果的で、実証実験においても結果が出来ている理由の一つでもあります。
4. キレート作用の強化
腐植酸は多数の活性官能基を持っているので、キレート作用により土壌に固定されているリン酸など養分の有効化、
重金属や放射性物質など有害物質を吸着して排除する作用があります。
5.生長刺激効果
フミン酸肥料は、植物の呼吸、種々の酵素活性、薄璧組成の発達、細胞薄膜の浸透性の活性化等を促進してくれます。
そのために、フミン酸肥料はホルモンの生長を活性化する働きがあります。
以上のように、腐植酸の役割は多様にわたり、植物生育を間接的に促進する効果があるのですが、
腐植酸そのものには窒素、リン酸、カリウムの含有量が僅かで、肥料取締法に規定されている肥料登録基準に達していません。
そのためにAPEX-10 エーペックステンは天然液体腐植酸として販売しておりますが、肥料には該当しません。
一方、硝酸で処理された再生腐植酸、つまりニトロフミン酸に
アンモニア、カリウム、マグネシウム、リン酸を加えたものに限って、腐植酸質肥料として登録販売されています。
加えて、地力増進法において亜炭や褐炭などを硝酸又は硝酸及び硫酸で分解し、
カルシウム化合物又はマグネシウム化合物で中和したもの、いわゆる再生腐植酸に属するニトロフミン酸だけが
政令指定土壌改良資材に認められています。
APEX-10 エーペックステンが、日本の法律において、肥料にも土壌改良剤にも属さず、
天然の腐植酸であるため、栽培履歴にも掲載する必要がなく、慣行農業や有機農業など、
農法のジャンルに関係なく利用できるのは、こういった理由なのです。
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【発行者】 APEX-10 販売促進事業部
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